シンガポールに住んでいると「どこに住んでるの?」ってよく聞かれる。最初は俺んちに遊びに来たいのかな?などと特に気にしなかったんだけど、程なくこの質問にはウラの意図があることに気付いた。
シンガポール人の気質を表す「キアス」という言葉。「負け組に落ちる恐怖心」と説明されるけど、キアスな人は何から何まで他人と比較しないと満足しない。
どうやら、そんなに親しくないキアスな人が家の場所をやたら聞いてくるのは、その街のステータスを自分の家と比較して優越感に浸りたいからのようだ。
人のおうちを笑うな
僕が住んでいるインド人街リトルインディアは、東京で言えば「わけわからんガイジン」がたくさんいる新大久保みたいなところだ。シンガポールで外国人が一番住みやすい場所だと確信しているんだけど、キアスな人は街のブランドしか眼中にない。
シンガポールにもプキティマやシグラップのような、田園調布や芦屋にあたる高級住宅街がある。そういうところに住んでいる人ならリトルインディアを見下すこともあろう。でも八王子や大宮みたいな郊外に住んでいる人にまでバカにされる筋合いはない。

郊外には郊外の良さがあるし、都心には都心の良さがある。これを比べてなんになるというのだ。
キアスに気付いた当初はクソみたいな比較メンタルに何度かキレたもんだけど、今ではあきらめの境地。いっそ自分もキアスになって一緒に楽しんでやれってな感じだ。
毒をもって毒を制す。キアスをもってキアスを制す。
シンガポールの目抜き通り、東京ならば銀座にあたるのが「オーチャード・ロード」。とりあえずリトルインディアがオーチャードに勝てば、もう誰もバカにするまい。
キアスメンタルで妥当オーチャードロードだ(=^・・^=)!

リトルインディアをプロデュース!
そんなわけで、わが町リトルインディアの地位向上を目指し、チャンスを見つけてはリトルインディアの良さを発信している。
そんなわけでみんな見てくれ!これが今年のインド正月ディパバリのイルミネーションだ。
美しいだろう(=^・・^=)!
このエリアに5年住んでいるけど、今年のはインド文化を活かしたまさに最高のデキだ。ディパバリ祭で神聖視される火を中心にあしらい、神々しいパオゾウさんたちが脇を固めている。
しかも去年と比べても色使いに上品さが増している。去年も豪華絢爛ではあったが、いかんせんパチンコ台っぽさが否めなかったからな。
わが町リトルインディアに比べて、目抜き通りオーチャードのクリスマスイルミのショボさよ。。。そもそもイルミネーションなのに暗いし寒々しい。テンション下がるわー。
キアス、ウザいでしょ
リトルインディアの電飾を褒めるのは良い。自分の街を誇るのも良い。でもオーチャードを引き合いに出してくる意味がわからない。クリスマスとディパバリはなんの関係もない祭日だから、デザインの趣旨も違うはずだ。そもそも比較できるのかすら謎。
シンガポールに住みはじめてこの手の意味不明なマウンティングに出会ったら、うんざりするのすら無駄なので、サラリと受け流すのが正解。あと、今年のインド人街の電飾は本当に素晴らしいので一見の価値アリだよ!ディパバリ本番が近づくとバザールで混雑するので観光するなら今!
「キアス」というキーワードでこのサイトに辿り着く人がとても多いので、今日はちょいと突っ込んだ記事を書きました。怒らないでね(=^・・^=)